指揮の取り方

亀山眞一先生による勉強会が2ヶ月に1回、福山で行われています。今回は10月24日(土)に行われた勉強会の内容をお伝えさせていただきます。


            2015年10月亀山先生勉強会まとめ


●給料とは

本来給料とは得意先がくれるもの会社がくれるものではない。

お客様の獲得によって初めて各々の給料が出る。

利潤の獲得、生産性の拡大のない限り、利益の拡大のない限り給料は出しようがない。


●信頼とは

部下の信頼は、己の信じる道を貫き、つまり方針を貫いてこそ真の協力者が得られるもの。

『あいつの言うことに嘘はない、あいつがやると言ったことは必ずやる』

尊敬と信頼は、物事のはじめを明確にすることから得られるもの。

言ったこと、約束したことは守ってやって貫いた。

例え相手が幼い子であったとしても、管理者は無責任な妥協をしてはいけない。


●指揮の要訣

指揮には3つの訓令、命令、号令の3つがある

訓令→目標のみ示すこと

命令→目標と行動基準を示すこと

号令→行動の基準を示すこと


管理者が注意すべきは、命令と号令を区別すること

号令は、『右向け右、前に進め、何故右を向くのか、前に進むのかは言わない』

目標を示さずに行動基準のみを示す。


上司は『私の部下は言うことをきかない』『思った通りに動いてくれない』

これを言う前に、上司は自分の思っていることを言ったことがあるのかと言うこと。

その目標を言わなければ、腹の中にあることはわからない。更に言うと上司自体に本当に目標があるのかと言うこと。

目標を部下に明確に伝えること。


上司や幹部は伝令に非ず。

言っておいた…相手は理解せず、また言った結果がどうだったかの確認もチェックもしていない。

これでは幹部はつとまらない。

命令は、目標を示すととともに、行動の基準を示さないと意味をなさない。


●何度も繰り返し言う。

上司、幹部候補生は、

部下に対する自分の意思の説明ができない。説得力がないと…その資格がない。

昔は『黙って見ていればわかる』

現在は通用しない。

ではどうすれば良いのか?

『同じ繰り返し、言う勇気を持つ』

何度も繰り返し言わない限り、聞こえていても理解していない。

自分の意見をあくまでも明確にしておくこと。

そうでないと『あの人間は何を考えているのかわからない』となって部下は不安になり、仕事が前へ進まない。結果、ろくな結果が生じない。


●自らが感動し、信念を持って話すと人は動く

感動は、言葉を超えた世界にあり、『言葉が通じる」などと思うと大きな間違い。

言葉は、通じない!では何が通じるのか?

言葉を超えたものが通じる。

人の感動→人が動く

「話し方教室」→人は上手な話で動く?

大事なことは自らが掘り下げ、自らが感動し、信念を持って話す…と言うこと。

『己の納得の行く話をしなさい!』


●責任の所在…発令者にあり

日本人的なものの考え方

命令を受けたものには責任は無く、命令を出したものには責任がある。

日本人の発想の原点は…すべて親子、家族の中にある。→家族社会

国ことを国家というのは日本だけ→家の原理が国にまで延長した。

心まで親は生まない→子供がやったことに対し、その子が成人以上であっても親が謝る。

日本は常に上の者が責任を取らなければならないことになってる。


●命令における要点

・目標の明確化…何の為に

・部下の心の掌握…馬を水辺に連れて行けても、水を飲ませることはできない。

・適時適切な命令…能力に応じた命令


・目標の明確化

『一生懸命、命がけでやれ!』

これは心構えであって、目標ではない。

大事なことは『○○地区において売上を△△、利益率を○○%』と言うように具体的に数字の裏付けを伴ったものが出ていない限り、目標とはならない。


・部下の心の掌握

その部下が本当にやる気になっているかどうかという心の掌握が大事


形の上では命令は出来ても、部下を心から命令に服させることは出来ない。部下自身がやる気を持たない限り「何が何でも、これだけはやらねばならない』と言う情熱で執念に燃えるだけの心の準備が部下にできているだろうか?

言われた通りやるだけの世界→何ら熱意、責任がない。


熱意があっても能力がない者→競争社会では通らない。

能力があっても熱意がない者→これも社会は認めない。

勉強しない者→かえって余計に、その人格に疑問を持たれる。